竹寺(八王寺)の歴史
「竹寺(八王寺)略縁起」当山は、縁起によれば「天安元年丑年、慈覚大師東国巡修の折、疫病流行し患者の多きを憐れみて、当山を道場として大護摩の秘法を修し、一切の障 難を除き、疫病を降伏し病患を除かしめん事を誓い、一刀三礼して尊像を造り、世の人を救い後世に遺し給へり・・・」と。
以来「東国霊場」として、山岳 信仰の道場として千年余の歴史を有しております。本尊「牛頭天王(ごずてんのう)」を祀り、本地仏に「薬師如来」を配し、神仏習合の姿を今に残す東日本唯 一の遺構であり、「天王さま」と呼ばれ親しまれています。また、境内の観音堂には、聖観世音が祀られており、武蔵野観音の三十三結願寺ともなっています。
※平成4年中国人民有志により「牛頭明王」ブロンズ像が寄贈されました。
本尊|牛頭天王
牛頭天王(ごずてんのう)は、インド祇園精舎の守護神ともいわれ、中国に入り、密教、道教、陰陽思想の習合があり、日本に伝わったとされています。さらに陰陽道との関わりを深め、また蘇民将来伝説とも結びつき、スサノオと同体とされています。当山では、疫難消除、除災招福、出世開運の「天王さま」として信仰されています。
本殿には、右手に斧、左手に索を持つ木造牛頭天王坐像とその脇には八王子(牛頭天王の八人の童子)が祀られており、十二年に一度の丑年に開扉されます。尚、本殿牛頭天王本宮は、平成11年焼失しましたが、平成15年再建されました。
次回の御開帳は、2033年となります。
茅の輪
本殿登り口鳥居に、古伝「茅の輪(ちのわ)」が設けられており、これをくぐり心身の清浄を願います。
蘇民将来
当山では、木製六角の除災招福・出世開運の「蘇民将来(そみんしょうらい)」護符(お守り)を授与しております。これは朱と墨で「蘇民将来子孫長久門戸祈攸」と書かれてあります。旅の途中で宿を借りた蘇民将来の家に、牛頭天王が茅の輪による災難除けを伝授した伝承に基づくお守りです。
武蔵野観音三十三番結願所
西武鉄道沿線、石神井公園駅付近からはじまり奥武蔵の山へと続く「武蔵野観音霊場」の三十三番結願所。また、一路観音、三十番の観音碑も建立されています。
霊峰二山飯能七福神九番所
令和3年3月3日に名称『霊峰二山飯能七福神』を発足致しました。古くから日本の新春行事として行われてきた招福詣りでございます。当、竹寺は霊峰二山飯能七福神の九番所になります。